✐ ウサギをフィンランド語で何という?
フィンランド語でウサギを「カニ」という…という話を聞いたことがある人も多いのでは?
Google先生の翻訳でも、ウサギ=kani(カニ)となっているようです。
まあ、確かにその通りではあるのでしょうが、ウサギの名称は他にもいろいろあるし、「カニ」がウサギ全体を指す言葉、というわけでもありません。
そこで今回は、「ウサギ」を意味するフィンランド語を集めてみました。
jänis
おそらく、日本語の「ウサギ」に一番近いのがこの jänis という言葉じゃないかと思います。生物の分類で「ウサギ科ウサギ属」などというときに使われるのがこの jänis なので。狭義では、フィンランド在来の野ウサギ metsäjänis ユキウサギ を指します。
身近な動物だからでしょうか、慣用的な使い方もいくつかあるようなのであげておきます。
Matkustaa laivassa jäniksenä.ウサギとして船で旅行する…というと???ですが、ここでの jänis は 密航者 の意味。それなら納得ですよね。
Arka kuin jänis.ウサギのように過敏…これはそのまま理解できそうです。どうやら jänis は臆病者の代表格とされているらしい。
jäniksen selässäウサギの背にいる状態、つまりウサギに乗っている状態…転じて、あわただしく忙しい状態をあらわすようです。
ところで、この jänis から派生したらしき動詞 jänistää という単語もあります。意味は,
怖がる あるいは 逃げる。…やっぱり jänis、しっかり臆病者にされてる (-_-;)
rusakko
フィンランドに住む野ウサギ種、ヤブノウサギのこと。20世紀の初めにカレリア地峡経由でフィンランドに入ってきた野生のウサギです。今は、南部から中部にかけて住んでます。
kani / kaniini
日本人には「カニ」がよく知られていると思いますが「カニ―二(kaniini)」ともいいます。アナウサギ のことです。ペットとして飼われているウサギです。
このウサギ、あくまでペットであってフィンランドの自然界にはもともと住んでいませんでした。でも、逃げた、あるいは放された飼いウサギが生き延びて繁殖・野生化。今はヘルシンキ市やトゥルク市界隈に、野生化した「カニ」さんたちが住んでいるとか。で、そのカニさんたちは、Citykani っていわれてます。都会暮らしのカニさんです。
ところで、 ウサギとは全く関係ない意味をもつ kani もあります。質屋 のことです。
kani から派生したらしい kanittaa という動詞もありますが、意味は 質屋に入れる。…ウサギとは全く関係ありません。
pupu / pupujussi
主に子供たちに対して使うのかな? 絵本とかで出てきそうです。個人的にはなんとなく「かわいい」うさぎというイメージがあります。「ププ」って音自体がかわいいじゃないですか。
そんなイメージのせいかどうかは知らないけれど、バニーガール は puputyttö … jänistyttö じゃない。
puputtaa という動詞もあります。ウサギって、口をもぐもくよく動かしてるじゃないですか。puputtaa はどうやらその動作をさすようです。ウサギに限らず、人にも使います。
jänö / jänönen / jänöjussi / jänöpupu
これらも、主に子供たちに対して使われるようです。私にはほとんどなじみのなかった言葉。子供の本をあまり読んでいないからかな。
ristihuuli / ristiturpa
口唇口蓋裂のことを ristihuuli(risti 十字架 + huuli 唇)ともいいます。でも、ristihuuli で、ウサギ を意味することもあります。ウサギの口の形から来ている名称でしょう。
ristiturpa もウサギの鼻づら~口の形からきたのであろう ウサギ を意味する言葉です。(risti + turpa 鼻づら)
vemmelsääri
ウサギをこんな言葉で表すことも。vemmel は馬具の一つで、アーク型をしているらしい(具体的にどんなものか、いまいちよく分かってない…(^_^;))。sääri は 脚 のこと。
これもおそらく、ウサギの外見から来ている呼称でしょう。
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