「馬」を意味する単語、そしてそれに関係する言葉を集めてみました。なお、それぞれの単語のリンク先は、フィンランド語のオンライン辞書 Kielitoimiston sanakirja  です。

まずは、性別、年齢とはかかわりなく使われる「馬」を表す言葉をいくつか。

hevonen

Google先生に「馬」をフィンランド語に訳してもらうと、この単語が出てきます。一番一般的で正式な言葉とも言えるのかな。種の名称としても使われてもいるので。

hepo

辞書には、文語的な表現とあります。ただ、馬とは直接関係のない俗語的な慣用句で、この単語を耳にすることのほうが多いかも。

polle

口語で使われるそうですが、自分では使ったことがない…というか、知りませんでした、この単語。

heppa / humma

ともに幼児語。

koni / kaakki / kopukka / luuska

痩せた、使い物にならないような馬を指す言葉です。

年齢・性別による名称

varsa

仔馬。

tamma

大人の雌馬。

ori

雄馬。特に、去勢をしていない大人の馬。

ruuna / valakka

去勢された雄馬。

色による名称

kimo

体毛に白い毛の混じった馬。芦毛の馬。

rautias / raudikko

栗毛の馬。

liinakko

たてがみや尾が白い馬。尾花栗毛。

papurikko

模様のある馬。

馬とロバの交雑種

馬そのものではないけれど、ものはついでです。

muuli

ラバ。雄ロバと雌馬の交雑種。

muuliaasi

ケッテイ。雄馬と雌ロバの交雑種。

「馬」のついた複合語

複合語で「馬」がついているものもいくつか集めてみました。まず、hevonen が使われている単語。

merihevonen

タツノオトシゴ
ちなみに meri は 海 のこと。タツノオトシゴは英語で seahorse だから、フィンランド語は英語と同じですね。いわれてみれば、確かにタツノオトシゴの頭は馬の頭見たいかも。個人的には、日本語の「タツノオトシゴ」という名称のほうが、なんとなく夢があって好きですわ。


hevonen の語幹 hevos- を使った複合語もたくさんあります。ここには、その中から3つを挙げておきます。

hevosmuurahainen

オオアリ
muurahainenアリ のことなので「馬のようなアリ」ということでしょうか。普通のアリよりずっと大きいんですよね。「馬みたいにでかい」のでこの名前なのかな…。

hevoskastanja

セイヨウトチノキマロニエ
kastanja栗の木。セイヨウトチノキって大きいんですよね。だからこれもやっぱり、「でかい」ことを表すために「馬」という言葉がついているのかも。

hevosnaamainen

馬面(の)
naama が 顔 のこと。-inen がついて形容詞っぽくなるのかな?…その辺の正しい文法的なことはよくわからないのだけれど。
日本でいう「馬面」が、フィンランドでもやっぱり「馬面」なんですねえ。確かに長い顔を例えには、馬以外にピッタリするものはないかもしれません。


次に hepo が使われている単語。

hepoasteet

亜熱帯高圧帯
英語で Horse Latitudes なので、それがそのままフィンランド語になってる感じ。それにしても、なぜに「馬」の緯度なんだろう⁇

hepokatti 

キリギリス
馬とどんな関係があるのかは不明。katti は一般には だけれど、ここでは全く猫とは関係ありません。

virtahepo 

カバ
virta。つまり単語全体で「河馬」…日本語と同じですね。


最後に koni をつかった複合語。

konitohtori

獣医。(おどけた言い方)
ここでは tohtori医者 のこと。馬を診るお医者さん…つまり獣医ということなんでしょうね。