これも、図書館の「今一番借りられている」順で、上位にあったもの。

Kevätuhrit
著者:K.K.Alongi
出版:Otava  2016年

画像元:https://otava.fi/kirjat/9789511293644/#.WMAM82_yjIV

ティーン向けのスリラー小説です。

Kevätuhrit

まずは、書名の意味です。

"Kevätuhrit" の意味

辞書にはない言葉。複合語です。
  • kevät
  • uhri犠牲者生贄
書名の kevätuhrit は、これら2つの言葉が結び合ってできた言葉 kevätuhri の複数形です。
ですから意味は「春の犠牲者たち」というところでしょうか。

蛇足ですが、ストラヴィンスキーのバレエ音楽『春の祭典』は、フィンランド語では『Kevätuhri』。でも、書名はこれとは全然関係ないみたい。

生き残った若者たちのサバイバル

地下鉄の列車の中で目を覚ました15歳の Jade。目覚めたときにはまわりは真っ暗で何の音も聞こえない。電話も使えない。そしてまわりにいた人は全部死んでいる…

何が起きたのかは全く謎なのだけれど、世の中の人がほとんど全部死んでしまった、というところから物語が始まります。

生き残ったティーンは Jade の他にも。その子たちが出会ったり協力したり、大変な目にあったり…そんなサバイバルの中で、それぞれが精神的にも成長していきます。

この本は、シリーズものの第1作らしい。だからこの本では、物語は完結しません。


私としてはめずらしく、合間を見つけてはかなり集中してこの本を読んでしまいました。おかげで目はしょぼしょぼ…電子ブックをタブレットで長時間続けて読むのはよくないです。

2作目はどうやら出版されたばかりらしい。図書館にもまだ入っていないのだけれど、近々入る予定だそうなので、予約しておきました。今度は、電子ブックではなくて普通の本で読みますわ。

著者について

K.K.Alongi(Katariina Alongi)(1967年~)は、ヘルシンキ生まれ。現在はカリフォルニア在住。学歴・肩書がなかなか多様…スポーツ指導者、哲学修士、ライフスキルコーチだそう。出版社Otavaのサイトにある、著者の紹介ページです。→ K. K. Alongi | Otava