少し前に読んだ本『Syvyyksissä』( 📕【ジュニア文学】Syvyyksissä:12歳の少女の戦い)の続き。図書館から電子ブックを借りて読んだ。

Sumussa: Synkät vedet 2

おそらくこの表紙の絵は、物語の一場面。Tuvaが一人で、向こうに見える小島に一人で向かっている場面。一作目と同様、全体として暗い。シリーズ名 synkät vedet(暗い水)そのまま。

Sumussa
- Synkät vedet 2-
著者:Camilla Sten & Veveca Sten
訳者:Tuula Kojo
出版: Otava , 2018年

Tuvaの住む島々周辺は、このところずっと深い霧に覆われている。こんなにも長い間深い霧に覆われていたことなど、人々の記憶にはない。18世紀の初頭に同じような霧に覆われていたことが記録の断片から垣間見れるのみである。

人間として育てられながら、実は「海の民」の最後の生き残りであることを数か月前に知ったTuva。霧の背景にある者の存在を知り、人間たちを救おうと立ち向かうのだった。

前作で一件落着に見えた。でもこれは3部作。当然ながらそう簡単には終わらない。

主人公のTuvaは12歳。おそらくその年代の読者を対象にしているのだろうが、こういう本はいくつになって読んでも面白い。冷静に見れば、安易な展開や問題解決もなきにしもあらず。でも、読んでいる最中は、それなりにはらはらどきどきして十分楽しめた。

3作目が最近出版されたもよう。まだ図書館には入っていないようだが、入ったらすぐ借りられるように予約した。本は十数冊入荷されるらしい。2番目の予約者なので、新品の本が読めるはず♥

"Sumussa: Synkät vedet 2"の意味

sumu のこと。sumussa はその内格なので「霧の中で」という意味になろうか。

原作であるスウェーデン語での書名は『Sjörök』。特に海にかかる霧をさす言葉らしい。フィンランド語では「merisavu」。聞き覚えのない言葉だったが、ちゃんと辞書にも載っていた。日本語でいう「海霧」?

《参考ウェブページ》
Sumussa | Otava