推理小説のジャンルになるのかな?

フィンランドではおそらくそれなりに知られているシリーズもの最新作。

Hot dog
著者:Reijo Mäki
出版:Otava  2016年

画像元:https://otava.fi/kirjat/9789511298915/#.WQOTNxPyjIU

ところでこの表紙、書名よりも著者名のほうが目立ってません?

この本に限らず、フィンランドの小説本の表紙って、書名よりも著者名が先に目につくものが結構あります。それなりに名の知れている作者の本に、特にその傾向がありそう。(例えばこの記事→【小説】Paras mahdollinen maailma:ベルリンの壁と深い悲しみでとり上げた本)

確かに、小説を選ぶときって、書名よりも作者を基準に選ぶことのほうが多いかも。そう考えると、とても合理的な表紙ともいえますな。

Hot dog

ホットドック…この書名、フィンランド語じゃあないですね。どういう意味合いを込めての書名なのかは私には分かりませんが、小説の中でとある人物が、小説の主人公 Vares を「Hot dog」と呼ぶ場面があります。だから書名も Hot dog?


3年ほど前に退職して故郷に戻っていた、Vares の友人でもあった元刑事 Eero が、久しぶりに街に姿を現します。ところがその後消息不明に。

私立探偵の Vares は、その元刑事の妹の依頼で Eero の行方を追うことに。その中で、Eero の失踪と3年前の殺人事件との関係が浮き上がってくる…


フィンランド人にとっては、おそらく手軽に楽しめる本なのだろうと思います。
…が、読みにくかったですよ。話し言葉ががんがん使われてる本は、どうも読みにくいと感じてしまいます。見慣れない言葉がいっぱい出てくるからなのかなあ。

あと、飲んでる場面がなかなか多くてですね、ん~、個人的にはあまり好きになれませぬ。

でも、フィンランドでは知られているシリーズものだし、その中の何作かは映画にもなっているので、少なくとも一般教養?としては読んで損はなかったかと思います。

著者について

著者の Reijo Mäki(1958年~)は、フィンランドの作家。経済学修士。
処女作は1985年出版の『Enkelipölyä』。また、私立探偵 Vares シリーズは1986年から今までに、27作品が世に出ています。(Reijo Mäki – Wikipedia参照)

出版社

これも前記事(【ジュニア文学】Ansassa:生き残った若者たちのサバイバルは続く)と同じでOtava社出版。


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