【フィン単語】アイロンとアイロン台~紛らわしいLとR~
先日、アイロンがけをしていたときに、突然アイロン台が壊れました。
アイロン台が壊れることなんてあるのか?!と思われるかもしれません。でも、フィンランドで一般に使われているアイロン台は脚付き。
うちのは脚も本体も金属製でした。その金属の一部が老化してしまっていたのですね。脚の接続部の部品が折れてしまい、脚が全く立たなくなってしまったのでした。
そんなわけで「アイロン台が壊れた!」と、夫に言ったんです。ところがどうもうまく伝わらなかった。「壊れたのはアイロンじゃなくてアイロン台」と、発音をかなり意識して改めて言い直すことで、やっと理解してもらえました。
フィンランド語でアイロン台は silityslauta、アイロンは silitysrauta。一文字しか違わないのです。それも、日本人にはなかなか紛らわしいといわれる L と R の違い。
一つ一つの単語の発音が多少変でも、大概は状況や文脈で分かってもらえます。でも、L か R かで、意味が全く変わってしまう単語がたくさんあることも確か。
そこで今回は、そんな単語を5組ほど書き留めておきます。
lauta は板のこと、rauta は鉄のこと。
実は、フィンランド語ではアイロン台もアイロンも複合語です。
silittää は、アイロンをかける、しわを伸ばす、なでる、などを意味する動詞。
sirittää は、(虫が)鳴くとか(小鳥が)さえずる、などを意味する動詞。英語でいえば chirp。イメージがつかみにくいかと思うので、例文を2つほど。
おそらく、キリギリスとかコオロギとか…虫がジリジリ音を立てているときだとか、小鳥たちが絶え間なく高い声でチュンチュン・チッチッチ…なんて言っているときに使うのでしょう。
silittää の名詞形が silitys。アイロンをかけること、などを意味します。それで、silityslauta や silitysrauta という単語にも使われているのですね。
sirittää の名詞形が siritys。ジリジリとかチッチッチなどの声や音のこと。
silittää と sirittää、あるいは silitys や siritys は、同じような場面で使うことはほとんどないでしょうから、あまり意識しなくても勘違いされることはなさそうです。
lehtori は教員とか講師のこと、rehtori は校長とか学長のこと。あまり口にする機会はないけれど、口にしなければならない時にはかなり意識して発音するようにしています。発音が悪いと、意味を取り違えられるおそれがあるので。
lanta は家畜の糞のこと、ranta は海岸とか川岸のような岸のことです。
発音が悪くとも意味を取り違えられることはほとんどないとは思うけれど、しっかりと区別して発音するに越したことはないでしょうね。「水辺にいる」と言うつもりが「糞のところにいる」ってなると、やっぱり変ですから。
kolea は、肌寒いといったような意味の形容詞。天気予報などでも時折耳にする言葉です。
korea は、豪華な、きらびやかな、美しいといったような意味の形容詞。
ですから、例えば、kolea sää と korea sää(sää は天気のこと)では、大きな違いです。
korea は、名詞としても使われています。その場合は、朝鮮語のことです。
蛇足ですが、ヘルシンキ新聞などにも連載されている Fingerpori という漫画で、 "Pöytä koreaksi" っていう話があったのを思い出しました。(画像検索→fingerpori pöytä koreaksi - Google 検索 )
フィンランド語の R は巻き舌で発音すればいいので意識さえすれば問題ないけれど、L が意外に難しい。今でもかなり意識しないと、 L がきちんと言えません。
発音なんて多少へたっぴいでも通じるので、それほど神経質になることもないでしょう。でも、L と R を取り違えると意味がどう変わるのかは、知っていたほうがいいかも。
L と R の違いしかないという単語ペアは、まだまだ他にもありますので、今後も時折アップしていくことにします。
アイロン台が壊れることなんてあるのか?!と思われるかもしれません。でも、フィンランドで一般に使われているアイロン台は脚付き。
Vaatteiden silitystä(衣服のアイロンがけ) 1958年 画像元:Vaatteiden silitystä. | Museovirasto - Musketti | Finna.fi ライセンス:CC BY 4.0 |
うちのは脚も本体も金属製でした。その金属の一部が老化してしまっていたのですね。脚の接続部の部品が折れてしまい、脚が全く立たなくなってしまったのでした。
そんなわけで「アイロン台が壊れた!」と、夫に言ったんです。ところがどうもうまく伝わらなかった。「壊れたのはアイロンじゃなくてアイロン台」と、発音をかなり意識して改めて言い直すことで、やっと理解してもらえました。
フィンランド語でアイロン台は silityslauta、アイロンは silitysrauta。一文字しか違わないのです。それも、日本人にはなかなか紛らわしいといわれる L と R の違い。
一つ一つの単語の発音が多少変でも、大概は状況や文脈で分かってもらえます。でも、L か R かで、意味が全く変わってしまう単語がたくさんあることも確か。
そこで今回は、そんな単語を5組ほど書き留めておきます。
lauta と rauta
lauta は板のこと、rauta は鉄のこと。
実は、フィンランド語ではアイロン台もアイロンも複合語です。
- silityslauta アイロン台(silitys + lauta)
- silitysrauta アイロン(silitys + rauta)
意味を考えれば、使い分けは難しくない言葉。でも、同じような状況で使うものなので、なんともまぎらわしい。
silittää と sirittää・silitys と siritys
silittää は、アイロンをかける、しわを伸ばす、なでる、などを意味する動詞。
sirittää は、(虫が)鳴くとか(小鳥が)さえずる、などを意味する動詞。英語でいえば chirp。イメージがつかみにくいかと思うので、例文を2つほど。
- Heinäsirkat sirittävät. (heinäsirkät:heinäsirkkä バッタの複数主格)
- Pääskyset sirittävät.(pääskyset:pääskynen ツバメの複数主格)
おそらく、キリギリスとかコオロギとか…虫がジリジリ音を立てているときだとか、小鳥たちが絶え間なく高い声でチュンチュン・チッチッチ…なんて言っているときに使うのでしょう。
silittää の名詞形が silitys。アイロンをかけること、などを意味します。それで、silityslauta や silitysrauta という単語にも使われているのですね。
sirittää の名詞形が siritys。ジリジリとかチッチッチなどの声や音のこと。
silittää と sirittää、あるいは silitys や siritys は、同じような場面で使うことはほとんどないでしょうから、あまり意識しなくても勘違いされることはなさそうです。
lehtori と rehtori
lehtori は教員とか講師のこと、rehtori は校長とか学長のこと。あまり口にする機会はないけれど、口にしなければならない時にはかなり意識して発音するようにしています。発音が悪いと、意味を取り違えられるおそれがあるので。
lanta と ranta
lanta は家畜の糞のこと、ranta は海岸とか川岸のような岸のことです。
発音が悪くとも意味を取り違えられることはほとんどないとは思うけれど、しっかりと区別して発音するに越したことはないでしょうね。「水辺にいる」と言うつもりが「糞のところにいる」ってなると、やっぱり変ですから。
kolea と korea
kolea は、肌寒いといったような意味の形容詞。天気予報などでも時折耳にする言葉です。
korea は、豪華な、きらびやかな、美しいといったような意味の形容詞。
ですから、例えば、kolea sää と korea sää(sää は天気のこと)では、大きな違いです。
korea は、名詞としても使われています。その場合は、朝鮮語のことです。
蛇足ですが、ヘルシンキ新聞などにも連載されている Fingerpori という漫画で、 "Pöytä koreaksi" っていう話があったのを思い出しました。(画像検索→fingerpori pöytä koreaksi - Google 検索 )
さいごに
フィンランド語の R は巻き舌で発音すればいいので意識さえすれば問題ないけれど、L が意外に難しい。今でもかなり意識しないと、 L がきちんと言えません。
発音なんて多少へたっぴいでも通じるので、それほど神経質になることもないでしょう。でも、L と R を取り違えると意味がどう変わるのかは、知っていたほうがいいかも。
L と R の違いしかないという単語ペアは、まだまだ他にもありますので、今後も時折アップしていくことにします。
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