今回も図書館から借りた電子ブックです。電子ブックの中では最近よく借りられている本のようだったので、読んでみた次第。

Nainen hytissä 10

Nainen hytissä 10
著者:Ruth Ware
訳者:Terhi Kuusisto
出版:Otava, 2018年

表紙を見て思う


著者の Ruth Ware は、フィンランドではまだあまり知られていない? というのも、よく知られている作家の名前は大きく書かれていることが多いのですが、この表紙では著者の名前はそれほど目立つようには書かれていません。

加えて、広告文(?)つきの表紙。

日本の本だとキャッチフレーズなどが書かれた帯がついていたりしますが、フィンランドではそういうのがないので、キャッチフレーズもそのまま表紙に印刷しちゃうみたいですね。

参考までに、この表紙の一番下に書かれている文字列です。
Upea nykyaikainen kuka-sen-teki-mysteeri -NEW YORK POST
素晴らしい現代の who did it -ミステリー -ニューヨークポスト
いずれにしても、すでにファンがついている作家だったら、表紙に余計なこと書かなくたって売れると思うのですよ。

…ということで、出版社のページを見てみたところ、フィンランド語に翻訳された彼女の作品は、これが2つめでした。フフ…推測がちょっぴりあたっていた気がして自己満足♥

豪華客船で消えた女性…殺された?殺人犯は?

Lo は、トラベルジャーナリスト。仕事で、豪華客船の処女航海に同行するチャンスを得ます。

彼女は自分のキャビンから、隣のキャビンで起きた殺人を目撃してしまう。ところが、そのキャビンには出港時から誰も宿泊していなかったと伝えられます。殺人の痕跡も見当たりません。

それでも、真実をつきとめようとする Lo。殺人が起きる前、 Lo は隣のキャビンの女性に確かに会っているのです。

殺人は本当に起きたのか? 殺されたのは誰なのか? 殺人犯は誰なのか?

…わからないから知りたくて、つい一気に読んでしまう。そんな本でした。

"Nainen hytissä 10"の意味

まずはそれぞれの単語の意味。
  • nainen女性
  • hytissähytti キャビン の単数内格。
この本は、英語から翻訳されたものです。その英語の書名は『The woman in cabin 10』。こうしてみると、フィンランド語の書名『Nainen hytissä 10』の意味は、英語の書名の意味そのままのようです。

著者について

Ruth Ware(ルース・ウェア 1977年~)は、イギリスの作家。

処女作は『In a dark, dark wood』。この作品は高い評価を得、40以上の言語に翻訳されているそうです。(フィンランド語版は『Synkän metsän siimeksessä』。日本語版は『暗い暗い森の中で』)

《参考ウェブページ》
Nainen hytissä 10 | Otava
Ruth Ware | Otava