図書館から借りた電子ブックです。

Luukaupunki: Varjojen kaupungit Ⅰ

表紙はあまり好みじゃありません。街の背景に人物が大きく描かれているのがなんだか不自然で好きじゃない。人物の顔全体が描かれていないというのが救いです。

この表紙、英語版の本と同じものみたい。

Luukaupunki
 - Varjojen kaupungit Ⅰ -
著者:Cassandra Clare
訳者:Terhi Leskinen
出版: Otava , 2012年
15歳の Clary はある日、普通の人間には見えないはずの者たちを見てしまう。それがシャドウハンターたちとの最初の出会いでした。

その後間もなく、母親が妖魔につれさられます。そして Craly は、母親もかつてシャドウハンターであり、その血をひく自分もやはりシャドウハンターであることを知るのです。

シャドウハンターの Jace とともに母親の救出に挑む Clary。その中で知ることになる伝説の聖杯の存在。そして、生きていた Clary の実の父親…

*****

主人公は普通の子。でも、ある日突然何かが起こる。そして、実はその子は特別な能力を持つ、あるいは特別な血をひく者であることが判明。あらたな現実に戸惑いながらも、多くの試練に打ち勝っていく主人公。そんな経験の中で主人公は成長していく。

…っていうのは、ティーン向けのファンタジーによくあるパターンだと思っています。あ、ストーリーの中にロマンスも含まれてること多いですね。

この作品も、大きな流れとしてはそのパターン。でも、それがつまらんというわけではないです。そもそもそんな流れがきらいだったら、ティーン向けのファンタジーに手を出すこと自体が無駄でしょう。

この作品は、面白かったですよ。紆余曲折ありのストーリ。ちょっと悲しいロマンス。あと、いろいろな者たち(吸血鬼やらオオカミ男/女やら魔法使いやら他界の妖魔やら…)も登場。

私の場合、前半ではなかなか本の世界に入り込めなかったけれど、後半は夢中で読んでおりました。


フィンランド語版の出版社の本の紹介ページです。



この本は、日本語版もありますね。上下の2冊にわかれていることにちょっとびっくり。そしてもっとびっくりしたのは表紙です。あ~なんかイメージが…😭

こんな表紙にするぐらいだったら原作の表紙使えばよかったのに、と思ったのが正直なところ。でも、好みはいろいろだからなあ。こんな絵の方が日本人受けするんだろうか?!

 

映画化もされているということを、後になって知りました。で、図書館にもその映画のDVDがあったので借りようかとも思ったけれど、やめました。

自分が想像している登場人物たちと映画での役者さんたちとのイメージが大きく違いそうなのがこわいのです。それに今見てしまうと、このあとシャドウハンターシリーズの続きを読むときに、読みながら想像する登場人物たちが映画の役者さんの姿になってしまいそうなのもいや。

DVDを見るとしたら、シャドウハンターシリーズ全作を読んでからにします。

"Luukaupunki: Varjojen kaupungit Ⅰ"の意味

Varjojen kaupungit はシリーズ名。ちなみにこのシリーズは全6作あります。
そして、Luukaupunki がそのシリーズ第1作目の書名になります。

それぞれの単語の意味です。
  • Luukaupunki骨の街luu + kaupunki
  • varjojenvarjo の複数属格
  • kaupungitkaupunki の複数主格
ということで、フィンランド語版『Luukaupunki』も日本語版『骨の街』も意味は同じになります。

一方で、シリーズ名の方は『シャドウたちの街』ってなるので同じじゃないですね。

ちなみに、この本のもとの書名は『City of bones. THE MORTAL INSTRUMENTS Book One』です。

著者について

Cassandra Clare(カサンドラ・クレア 1973~)はアメリカの作家。

彼女の作品の中でもよく知られているのが『シャドウハンター』シリーズです。このシリーズ全6作はすべてフィンランド語にも訳されています。