以前読んだ本( 📕【ミステリー】Sydänmaa:8年前の殺人事件の真相をさぐる)の続き…じゃなくてその逆。これはシリーズの1作目。以前読んだのがその続き。

『Sydänmaa』は電子ブックで読んだけれど、この『Rajamaat』は紙の本で読みました。紙の本は好きだし、タブレットで読むより目が疲れなくていいけれど、文字を大きくできないのが難点。小さい文字を読むのがつらくなってきているお年頃なので。

Rajamaat

出版社のページにあったのは、なぜか借りてきた本とはちょっと違う表紙。薄暗い背景に、船小屋と小さな舟が描かれているところまでは同じなんだけど、借りてきた本の表紙には歯車の絵がない! なんでだろ? 版がちがうのかな???

Rajamaat
著者:Arne Dahl
訳者:Kari Koski
出版: Into Kustannus , 2017年

15歳の少女の誘拐事件。Sam Berger警部たちが捜査を進めるも、なかなか手がかりがつかめません。

やっと見つけた事件とかかわりがありそうな女性は、実は秘密警察の一員 Molly Blomであることが判明。秘密捜査を専門とする彼女が、まったく別の人間に成りすましていたのでした。

Sam と Molly には犯人が誰か見当がついているのだけれど、具体的な証拠がないために、正規の調査はすすみません。そこで2人は職場から姿を隠し、影の調査をすすめていきます。

Sam そして Molly はそれぞれ忘れたい過去の経験があり、犯人はその過去と密接なつながりが。犯人を捜し出すことは、その忘れたい経験と向き合うことでもありました。

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この本を先に読んでから、続編『Sydänmaa』を読めばよかったとつくづく思いました。単独に読んでも特に問題のないシリーズものもありますが、これは順番に読んでいくべき作品。

1冊の本の中で単独にとり扱われ解決する事件がある一方で、シリーズ全体に横たわる、何か大きな組織にかかわる何か大きな秘密があるらしい。そしてそれらが、シリーズの底辺にあり、今まで読んだ作品までだとまだ未解決。シリーズの1作目にしても2作目にしても、続きが読みたい!ってところで終わるのです。

どうやら3作目は、スウェーデン語ではすでに出版されている様子。でも、フィンランド語版はまだありません。いつ出版されるだろ?

出版社のサイトにあった、この本に関するページです。


"Rajamaat"の意味

raja 境目 のこと、maa 土地 とか とか 地域 のこと。rajamaa は、これら2つの言葉の複合語。語尾に -t がついているので、その複数主格。

ここでは、境界 とか あるいは 狭間 ? もしくは、他にもっといい日本語をご自由にお考えくださいませ。

原作はスウェーデン語。書名は『Utmarker』。


この本の英語版? 書名からだと定かじゃないけど、シリーズ名を見る限り、フィンランド語版『Rajamaat』『Sydänmaa』と同じ本っぽい。