今回も図書館から借りた電子ブック。

『Onnelin ja Annelin talo(オンネリとアンネリのおうち)』( 📕【児童文学】Onnelin ja Annelin talo:『オンネリとアンネリのおうち』原作)の続編です。

Onnelin ja Annelin talvi

私が図書館から借りた電子ブックは、なぜかこんな表紙。でも、店頭にある本の表紙は、『Onnelin ja Annelin talo』と同じように、映画で活躍した女の子たちで飾られています。(参考: Onnelin ja Annelin talvi

Onnelin ja Annelin talvi
著者:Marjatta Kurenniemi
出版: WSOY , 2016年(初版 1968年)

冬も間近。庭の冬支度が終わり一息ついているオンネリとアンネリのもとに、Ruusupuu(バラの木)夫人を訪ねて、小さな客人たち…Vaaksanheimo一家…がやってきます。

今まで住んでいた家が壊され、今は住むところがない Vaaksanheimo一家。世の中には、彼らにとっての危険がいっぱいなのに。

事情を知ったオンネリとアンネリは、Ruusupuu夫人の今の住所が分かるまで、Vaaksanheimo一家に2人の家にあるドールハウスで過ごしてもらうことに。

Vaaksanheimo一家と一緒に楽しく平和な毎日を送るオンネリとアンネリ。ところがある日、その平和が脅かされることに。…

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オンネリもアンネリも、とってもいい子。家事もしっかりこなすし、喧嘩なんかしないし、思いやりがあるし。1960年代に書かれた作品です。当時の理想の女の子像なのかもしれない。今の児童文学にはあまりないタイプじゃないかなあ。

でも、こういう一昔前の作品は、ほっこりしていて気持ちよく読めるのがいい。さらにおまけとして、今どきはあまり聞かない言葉を覚えることができます。

例えば、『オンネリとアンネリのおうち』にもこの本にもたびたび出てきた動詞 niiata。女性が膝をちょっと曲げてする挨拶があるじゃないですか。そんな挨拶をすることが niiata らしいです。日本語だとどんな表現になるのでしょう? 挨拶する? 会釈する? それとももっと適切な言葉があるのかな…

これらの本を読むまで知らなかった単語です。もちろん、まだまだ語彙不足💦だってことでもあります。でもそもそも、現代の日常生活の中で、そんな挨拶を見かけることなんてほとんどない! niiata にあたるであろう挨拶は、確かに舞台や映画などでは見たことはあるけれど。

『Onneli ja Annelin talvi』が最初に出版されてから約50年。もちろん今も楽しめる本です。でも、なんとなく昔の香りがして懐かしい気も。1960年代のフィンランドなんて全く知らないはずなのに。ちょうど、昭和時代を思い起こす…そんな感じ。

"Onnelin ja Annelin talvi"の意味

前作『Onnelin ja Annelin talo』との違いは talo talvi となっていることだけ。

ということで、日本語版の書名は、フィンランド語からの訳になっているのが分かります。


映画版

『オンネリとアンネリのふゆ』は、映画にもなっています。フィンランドでは2015年の公開。

日本語版の予告動画もあるけれど、ここには、フィンランド語版の予告動画を置いておきます。


日本語版の予告動画は、映画の公式サイト(下記)で見ることができます。

同じ映画の予告版だけれど、構成がちょっと違うので見比べるのも面白いかも。

参考サイト

映画「オンネリとアンネリのふゆ」公式サイト
オンネリとアンネリのふゆ|福音館書店