📖【小説】Kakolan kalpea:私立探偵 Vares シリーズ 28.
このシリーズの本は、以前にも1冊読んでいます。( 📖【小説】Hot dog:私立探偵 Vares シリーズ27.)
これもまた、地域の図書館の電子ブックを「今一番借りられている順」に並べたときに上位にあったので借りてみたのでした。Vares シリーズの最新版です。
私立探偵 Vares の今回の大きな仕事は、半年前に行方不明になった Raimo Puustinen の行方を追うということ。調査を進めていくうちに、Raimo Puustinen が重役を務めていた鉱山会社の陰謀が浮かび上がってきます。そして…
意外な結末で、前作より面白かったです。特に後半。前半はいまいち引き込まれなくて、無理やり読み進めていた感じだったのだけれど。
私には会話部分が読みにくいというのは相変わらず。口語の語彙が十分じゃないのでしょう。さらに、トゥルク独特の言い回しなんかもあるのかも。
そう、この Vares シリーズというのは、トゥルク市が舞台。そして、Vares やその友人たちは、たびたびバーでくだらないことをだべっている。そういうところが特に読みにくいんですよ。でも、フィンランド人、特にトゥルク人にはそんなことないんだろうなあ…
その他の言葉のそれぞれの意味は
実は、この Kakolan kalpea というのはビールの銘柄です。小説の中に、このビールが出てくるんですよ。
そのビール自体が、小説の舞台となっている地域で作られたもの。そして、ビールの名付け親がこの小説の作者。
そのビールに関する新聞記事をインターネットで見つけました。ビールの名称についてその名付け親 Mäki氏はこう語ったそうです。
処女作は1985年出版の『Enkelipölyä』。また、私立探偵 Vares シリーズは1986年から。今回の本は、その Vares シリーズの28作目です。
《参考ウェブページ》
Kakolan kalpea | Otava
Reijo Mäki | Otava
Reijo Mäki – Wikipedia
これもまた、地域の図書館の電子ブックを「今一番借りられている順」に並べたときに上位にあったので借りてみたのでした。Vares シリーズの最新版です。
Kakolan kalpea -Vares-
Kakolan kalpea -Vares- 著者:Reijo Mäki 出版:Otava, 2017年 |
私立探偵 Vares の今回の大きな仕事は、半年前に行方不明になった Raimo Puustinen の行方を追うということ。調査を進めていくうちに、Raimo Puustinen が重役を務めていた鉱山会社の陰謀が浮かび上がってきます。そして…
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意外な結末で、前作より面白かったです。特に後半。前半はいまいち引き込まれなくて、無理やり読み進めていた感じだったのだけれど。
私には会話部分が読みにくいというのは相変わらず。口語の語彙が十分じゃないのでしょう。さらに、トゥルク独特の言い回しなんかもあるのかも。
そう、この Vares シリーズというのは、トゥルク市が舞台。そして、Vares やその友人たちは、たびたびバーでくだらないことをだべっている。そういうところが特に読みにくいんですよ。でも、フィンランド人、特にトゥルク人にはそんなことないんだろうなあ…
"Kakolan kalpea -Vares-"の意味
Vares はシリーズ名。主人公の私立探偵が Jussi Vares という名前。それで Vares シリーズなのでしょう。その他の言葉のそれぞれの意味は
- Kakolan:Kakola カコラ(場所の名前)の単数属格
- kalpea:青白い(「青白い顔」などというときによく使われる言葉です)
実は、この Kakolan kalpea というのはビールの銘柄です。小説の中に、このビールが出てくるんですよ。
そのビール自体が、小説の舞台となっている地域で作られたもの。そして、ビールの名付け親がこの小説の作者。
そのビールに関する新聞記事をインターネットで見つけました。ビールの名称についてその名付け親 Mäki氏はこう語ったそうです。
Kakolahan on kaupungin parhaalla paikalla, ja sieltä on sellin ikkunasta nähnyt miten ihmiset menevät oluelle. Kyllä sen seuraaminen kaltereiden takaa, naama harmaana on syönyt miestä ja tehnyt kurkun kuivaksi, ...もしかするとこの『Kakolan kalpea』という書名は、ビールの宣伝を兼ねているのかも?
(意訳です)カコラは市の中でも最高の場所にあるじゃないか。そして、そこから牢獄の窓を通して、牢獄の住人は人々がビールを飲みに行くのを見てきた。鉄格子の向こうから灰色顔でそういうのを目で追うことは、男たちの心をかき乱し、喉をからからにさせたに違いない。
著者について
著者の Reijo Mäki(1958年~)は、フィンランドの作家。経済学修士。処女作は1985年出版の『Enkelipölyä』。また、私立探偵 Vares シリーズは1986年から。今回の本は、その Vares シリーズの28作目です。
《参考ウェブページ》
Kakolan kalpea | Otava
Reijo Mäki | Otava
Reijo Mäki – Wikipedia
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