現代でも悲しいことに、戦争や紛争を逃れて避難をせざるを得ない人たちがたくさんいます。平和な国に住んでいると、それは単に遠い国の出来事だと感じがち。でも、フィンランドでも70年余り前は、避難・疎開生活も他人事じゃなかったんですよね。
Evakkoja(避難者たち)
撮影:Johnsson 1941年6月21日
画像元: Evakkoja | Sotamuseo | Finna.fi
ライセンス: CC BY 4.0

先日、ちょっと変わったドキュメンタリー番組を見ました。『Operaatio Alaska』と名付けられたそのドキュメンタリーは、架空の歴史に基づいて制作されたもの。

なんでも第二次世界大戦のとき、アメリカではフィンランド人たちをアラスカに移住させようという計画があったのだそうですよ。どこまで本気だったのかわかりませんが、少なくともその計画に関する上院の文書などは残っているらしい。

そのことにインスピレーションを得て、このドキュメンタリーが作られたそうです。現実にはアラスカ移住の計画は実行されなかったけれど、もしそれが実行されていたら…という、あえていえば歴史改変SF的なドキュメンタリー。

ただ、ドキュメンタリーっぽいドラマというわけではなくて、歴史的映像の大部分は実際にあるものを使用。また、登場するフィンランド系アラスカ人たちも、役者ではなく正真正銘のフィンランド系アラスカ人だとのこと。第二次世界大戦の時ではなく20世紀の初めにそこに移住した人たちの子孫だそうです。

意図的に、「アメリカ人の視点でのドキュメンタリー」という設定で番組が作られているそうで、ほとんど英語で語られています。ですから、フィンランド語が分からなくても理解できると思います。もともとはフィンランド人向けの番組なので、もちろんフィンランド語の字幕をつけることができます(スマホなら画像右下の吹き出しマーク、PCやタブレットなら”TXT”マークをクリックして設定)。

国外でも視聴化+埋め込み可能だったのでここに埋め込んでおきます。よかったらご覧になってみてください。約1時間6分の番組です。


Operaatio Alaska | TV | Areena | yle.fi

《参考ウェブページ》
Operaatio Alaska | yle.fi