📖【小説】Tummiin vesiin:『魔女の水浴』フィンランド語版
今回も、図書館から借りた電子ブックです。この本の電子ブック版は、地域の図書館には3部のみ。それでも予約もせずに借りることができたわけですが…
さっき地域の図書館のウェブページで確認したら、紙の本のほうは、約70冊が貸し出し中。加えて、現予約者数はなんと302…
電子ブックを借りる人の割合はまだまだ少ないのですね。
この本、日本では『魔女の水浴』という名で、今月初めに出版されたようです。本の内容の説明代わりに、出版社のツイートをここに埋め込んでおきます。
自殺なのか殺人なのか、何が背景にあるのか、殺人だとしたら犯人は誰なのか、かなり読み進めていかないと全く見当がつかない…そういう意味で、楽しめる推理小説でした。
ストーリーはさておいて、こちら、とある場面でのダニエラの娘 Lena の言葉。
作品のテーマは、おそらくそこにあるのでしょう。例えば不倫。男女それぞれ責任がある筈なのに、女性だけがたびたび悪者にされる。あるいは強姦。襲うほうが悪いはずなのに、女性に隙があったんじゃないかって話になる。
本来ならそんなのは変。でも現実には女性が後ろ指をさされる、あるいは女性が罪の意識を持ってしまうなんていうことは、ありそうなことです。作者は、この作品でその理不尽さを伝えたかったのかもしれません。
彼女の最初のスリラー作品が『ガール・オン・ザ・トレイン』(フィンランド語版は『Nainen junassa』)です。これはヒット作だったようで、実はこの『Tummiin vesiin』の表紙の上部にも、白い文字でこんな広告文(?)が書かれているのです。
《参考ウェブページ》
Tummiin vesiin | Otava
Paula Hawkins | Otava
ポーラ・ホーキンズ - Wikipedia
さっき地域の図書館のウェブページで確認したら、紙の本のほうは、約70冊が貸し出し中。加えて、現予約者数はなんと302…
電子ブックを借りる人の割合はまだまだ少ないのですね。
Tummiin vesiin
Tummiin vesiin 著者:Paula Hawkins 訳者:Antti Autio 出版:Otava, 2017年 |
この本、日本では『魔女の水浴』という名で、今月初めに出版されたようです。本の内容の説明代わりに、出版社のツイートをここに埋め込んでおきます。
— 株式会社アカデミー出版(公式) (@academy_drippy) 5. joulukuuta 2017
イギリスのある町を流れる川で、少女が水死。さらに少女の親友の母親であるダニエラも水死した。この川では昔、少女が魔女と称され溺死させられたことがあり、これまで何人もの女性が亡くなっている。ダニエラの娘、妹、警察、霊媒師たちが追う連続水死事件の真相は!?#魔女の水浴#アカデミー出版 pic.twitter.com/QaXMacW4HS
自殺なのか殺人なのか、何が背景にあるのか、殺人だとしたら犯人は誰なのか、かなり読み進めていかないと全く見当がつかない…そういう意味で、楽しめる推理小説でした。
ストーリーはさておいて、こちら、とある場面でのダニエラの娘 Lena の言葉。
Jos kaksi ihmistä tekee jotain väärää ja toinen heistä on nainen, hän on tietenkin automaattisesti syypää. Vai mitä?Lena はその考えが理解できないと言います。
もし2人が何か間違いを起こす。そしてその2人のうち一方が女性だと、当然のごとく彼女に責任があるってことになる。そうじゃない?
作品のテーマは、おそらくそこにあるのでしょう。例えば不倫。男女それぞれ責任がある筈なのに、女性だけがたびたび悪者にされる。あるいは強姦。襲うほうが悪いはずなのに、女性に隙があったんじゃないかって話になる。
本来ならそんなのは変。でも現実には女性が後ろ指をさされる、あるいは女性が罪の意識を持ってしまうなんていうことは、ありそうなことです。作者は、この作品でその理不尽さを伝えたかったのかもしれません。
"Tummiin vesiin"の意味
まずは、それぞれの単語の意味です。
- tummiin:tumma 暗い の複数入格
- vesiin:vesi 水 の複数入格
つまり直訳すれば『暗い水の中へ』。
この本の原題は『Into the Water』ですから、直訳というわけではないようです。でも、このフィンランド語の書名は、内容が漂わす雰囲気をよく表していると思います。
一方で、日本語版の『魔女の水浴』という題は、私にはいまいちしっくりきません。
著者について
著者の Paula Hawkins(ポーラ・ホーキンズ 1972年~)はイギリスの小説家。彼女の最初のスリラー作品が『ガール・オン・ザ・トレイン』(フィンランド語版は『Nainen junassa』)です。これはヒット作だったようで、実はこの『Tummiin vesiin』の表紙の上部にも、白い文字でこんな広告文(?)が書かれているのです。
NAINEN JUNASSA -JÄTTIMENESTYKSEN TEKIJÄN UUSI, VANGITSEVA TRILLERI『ガール・オン・ザ・トレイン』で有名になった作者なんですね、きっと。
ヒット作『ガール・オン・ザ・トレイン』の作者による、魅惑のスリラー新作
《参考ウェブページ》
Tummiin vesiin | Otava
Paula Hawkins | Otava
ポーラ・ホーキンズ - Wikipedia
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