📖【歴史】Sapiens:『サピエンス全史』のフィンランド語版
図書館に予約後、借りる順番がくるまでしばらく待たねばならなかったぐらいの人気の本。
ハードカバーを予約したつもりだったのだけれど、やってきたのはペーパーバック。いや、別にどっちでもいいんだけれど、以前別の本で、ペーパーバックは全体に文字が小さめだったことがあって…( 📖【小説】Riian verikoirat:『リガの犬たち』フィンランド語版)
おばさんは、小さい文字よりも大きめの文字が読みたかった😢 でも、借り直すのも面倒だったので(というかまた順番待ちしなきゃいけない…)、おとなしくこのペーパーバックで読みました。
面白い本です。ベストセラーというのも納得。
内容については、日本語でもたくさんの方々が上手にまとめて書いているようなので、ここでは特に書かずにおきましょう。(内容をうまくまとめられないことの言い訳ともいう)
全く思いも及ばない視点からの歴史の解釈が、面白いんです。例えば、農耕について。
今までずっと、農耕は、狩猟・最終生活からの「進歩」だと考えていました。でも、見方を変えれば、農耕の始まりは不幸の始まりともとらえるこができる。…そんなこと、今まで考えたことなんてなかったですよ。
それから、たとえ話も面白い。何かについて解説するときに取り上げるたとえ話が分かりやすいし面白いので、飽きることなく読み進めることができました。
この本、とってもお勧めです。
さてここからは、本の内容とは直接関係のない話。
この本の日本語版は上下2冊となっているようです。
上巻が272頁、下巻が296頁ということなので、2冊合わせて568頁!!
一方、フィンランド語版は1冊にまとまっていて、巻末の出典・参考文献のページを全部含めて、491頁!
漢字ひらがな文の日本語って文字数が少なくてすむんじゃないかと思っていたので、意外です。アルファベットのほうが日本語より文字を詰めて印刷できるから? それとも本の大きさの違いなのかな?
ちなみに、フィンランド語版の本のページはこんな感じ。
もうひとつ面白いと思ったのは、フィンランド語版と日本語版の各章の見出しの違い。
例えば第5章の見出し。フィンランド語版は
実は、フィンランド語版や英語版では、見出しを見ただけでは、その章で何について語られているのかすぐにはわかりません。(でも個人的に、それぞれ面白い見出しだと思う)
一方で、日本語版の見出しは、その章で取り扱われている内容がすぐに分かるようなものになっているようです。言い換えると、見出しは訳されたものではなくて、おそらく内容をもとに日本語であらたにつけられたもの。読者にすごく親切です。
文化の違いなのか、単に出版社の方針の違いなのか…いずれにしても面白い違いです。
フィンランド語版に興味があればこちら ↓ をご覧ください。フィンランド語版の出版社の本の紹介ページです。
ハードカバーを予約したつもりだったのだけれど、やってきたのはペーパーバック。いや、別にどっちでもいいんだけれど、以前別の本で、ペーパーバックは全体に文字が小さめだったことがあって…( 📖【小説】Riian verikoirat:『リガの犬たち』フィンランド語版)
おばさんは、小さい文字よりも大きめの文字が読みたかった😢 でも、借り直すのも面倒だったので(というかまた順番待ちしなきゃいけない…)、おとなしくこのペーパーバックで読みました。
Sapiens: Ihmisen lyhyt historia
Sapiens: Ihmisen lyhyt historia 著者:Yuval Noah Harai 訳者:Jaana Iso-Markku 出版: Bazar Kustannus , 2017年(初版:2016年) |
面白い本です。ベストセラーというのも納得。
内容については、日本語でもたくさんの方々が上手にまとめて書いているようなので、ここでは特に書かずにおきましょう。(内容をうまくまとめられないことの言い訳ともいう)
全く思いも及ばない視点からの歴史の解釈が、面白いんです。例えば、農耕について。
今までずっと、農耕は、狩猟・最終生活からの「進歩」だと考えていました。でも、見方を変えれば、農耕の始まりは不幸の始まりともとらえるこができる。…そんなこと、今まで考えたことなんてなかったですよ。
それから、たとえ話も面白い。何かについて解説するときに取り上げるたとえ話が分かりやすいし面白いので、飽きることなく読み進めることができました。
この本、とってもお勧めです。
さてここからは、本の内容とは直接関係のない話。
この本の日本語版は上下2冊となっているようです。
上巻が272頁、下巻が296頁ということなので、2冊合わせて568頁!!
一方、フィンランド語版は1冊にまとまっていて、巻末の出典・参考文献のページを全部含めて、491頁!
漢字ひらがな文の日本語って文字数が少なくてすむんじゃないかと思っていたので、意外です。アルファベットのほうが日本語より文字を詰めて印刷できるから? それとも本の大きさの違いなのかな?
ちなみに、フィンランド語版の本のページはこんな感じ。
もうひとつ面白いと思ったのは、フィンランド語版と日本語版の各章の見出しの違い。
例えば第5章の見出し。フィンランド語版は
Historian suurin huijaus ( 歴史上最大の詐欺)日本語版では
農耕がもたらした繁栄と悲劇そこで、英語版を見てみると
History's biggest fraudということは、フィンランド語版の見出しは、原書に忠実。でも、日本語版は、読み手に忠実?
実は、フィンランド語版や英語版では、見出しを見ただけでは、その章で何について語られているのかすぐにはわかりません。(でも個人的に、それぞれ面白い見出しだと思う)
一方で、日本語版の見出しは、その章で取り扱われている内容がすぐに分かるようなものになっているようです。言い換えると、見出しは訳されたものではなくて、おそらく内容をもとに日本語であらたにつけられたもの。読者にすごく親切です。
文化の違いなのか、単に出版社の方針の違いなのか…いずれにしても面白い違いです。
フィンランド語版に興味があればこちら ↓ をご覧ください。フィンランド語版の出版社の本の紹介ページです。
"Sapiens: Ihmisen lyhyt historia"の意味
この書名、少し前に取り上げたこの本 ↓ と近いです。
副題は、上記の本の huomisen が ihmisen に置き換わっているだけです。で、ihmisen は ihminen 人間・人 の単数属格。
Sapiens はそのまま サピエンス。つまりこの書名の意味は、『サピエンス:人間の略史』。
この本のオリジナルはヘブライ語。書名が『קיצור תולדות האנושות』…全く読めませぬ。グーグル先生によれば「人類の歴史」という意味だそうです。
フィンランド語版は、英語版『Sapiens. A Brief history of Humankind』から訳されたものです。書名もほぼそのまま英語版から訳してあるのでしょう。
副題は、上記の本の huomisen が ihmisen に置き換わっているだけです。で、ihmisen は ihminen 人間・人 の単数属格。
Sapiens はそのまま サピエンス。つまりこの書名の意味は、『サピエンス:人間の略史』。
この本のオリジナルはヘブライ語。書名が『קיצור תולדות האנושות』…全く読めませぬ。グーグル先生によれば「人類の歴史」という意味だそうです。
フィンランド語版は、英語版『Sapiens. A Brief history of Humankind』から訳されたものです。書名もほぼそのまま英語版から訳してあるのでしょう。
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