先週、フィンランドのサーリッコ家族・社会保障事業大臣が、訪日していたそうです。

そのことについてのニュースを検索したら、見つかったのはフィンランド大使館のページぐらいのものでした。日本のメディアではほとんどとりあげられなかったのかな? 



そういう私も、彼女の訪日については、Helsinki Sanomat のニュースサイトを目にするまで知らなかったんですけどね。


このニュースページの見出しはこれですが、
Suomalaisministeri matkusti Japaniin ja huomasi että jotain neuvottelupöydistä puuttuu: naiset
フィンランドの大臣が訪日し、(大臣は)交渉の場に何かが欠けていることに気づいた。女性だ。
記事を読んでみると「何かが欠けている?!」と違和感を感じたのは、どうやら記者自身。大臣がツイートした写真を見ての違和感だったようです。

そのツイートがこれ。
確かに女性が欠けている!!

それで記者は、その件についてサーリッコ大臣に問い合わせ、この記事になったらしい。

実際、サーリッコ大臣も驚いたそうですよ。彼女のメッセージには、
Meillä on upea ja pitkä yhteistyö Japanin kanssa, paljon yhteistä. Mutta tasa-arvossa erotumme
日本とは、長い期間にわたるいい協力関係があるし、たくさんの共通点もある。でも、(男女)平等に関しては大きく違う。
と書かれていたそう。

まあ確かに違和感ありますね、男性ばかりって。


参考までに…

フィンランドでは1906年に女性にも参政権が与えられ、翌年1907年の選挙では、19名の女性が国会議員となりました。そして、フィンランド初の女性大臣が誕生したのは1926年。

とはいうものの、フィンランドでも昔はたいがいこんな内閣。

tasavallan presidentti P. E. Svinhufvud johtaa Kyösti Kallion IV hallituksen jäähyväisistuntoa
(共和国大統領P.E.スヴィンヒューがキュオスティ・カッリオ第4次内閣の最終会合を率いる)
撮影:Pietinen, 1937年3月1日
画像元:tasavallan presidentti P. E. Svinhufvud johtaa Kyösti Kallion IV hallituksen jäähyväisistuntoa | Museovirasto - Musketti | Finna.fi
ライセンス: CC BY 4.0


男性大臣が大半を占める中、戦後は徐々に女性大臣も増えたようです。でも本格的に増え始めたのは1990年代になってから。フィンランド独立以降現在までに、88名の女性が閣僚となっています。

なんてことについては、こちらの ↓ ページが参考になります。


上記のページをもとに、ついでにちょっと計算してみました。フィンランド独立以降の閣僚数は累計724名。そのうち女性閣僚の累計が105名、つまり閣僚全体の約14.5%。

女性閣僚のほとんどいなかった時代も含めて計算していることを考えれば、まあまあの割合なのかなあ…